議会だより17号

〇自治体の決算

海老名市等の自治体では、一年間のお金の使い方を決める予算と実際に使ったお金の状況を報告する決算が行われます。現実は違いますが基本的にはその年度のお金の出入りが同じになる仕組みです。良く言われますが、企業等違って資産は計上しない単式簿記という方式になっています。ただ、この決算。これまで自治体運営ではあまり重要視されてきていません。国に至っては平成24年度の決算がいまだに国会で審議中となっています。実際にお金が使われた後なので議会が審議しても事業自体が変わらないためですが、とはいえ全く意味がないかと言えばそんなことはありません。事業には継続性があります。事業から得られた効果などを検討して次に生かすための議論の場にはなるはずです。その決算の審議が9月議会で行われます。

審議されることになる昨年度の海老名市はどんな年だったのでしょう。大きいのは何といっても海老名駅西口の“まちびらき”でしょう。JR海老名駅前や東西自由通路の整備により海老名駅周辺はより活気づきました。また、中央図書館の大規模改修と本格的なTSUTAYA図書館の運営もありました。その他、座間・綾瀬共同での3市消防指令センターの運用も始まりました。それと同時に、今後の海老名市の公共施設のあり方を考える公共施設再編計画の策定も始まっています。効率的・効果的な事業実施はできたのか。9月26~28日に委員会審査がなされます。ネット中継もされますので、ぜひご覧ください。

 

〇会派視察報告

○秋田県能代市

日本有数の教育県である秋田県。その中で比較的海老名市に近い条件の能代市に学力向上の取り組みについて教育委員会の方から話を伺いました。

まず秋田県は今でこそ全国学力・学習状況調査で日本トップクラスの成績を収めていますが、60年前は全国的な水準からほど遠い最下位グループだったとのことです。その中で県学力状況調査にて小学校4年生以上の児童生徒に対して全数調査を行い学習面の成果と課題の把握を行って改善をする取り組みを行ったそうです。特に、学校訪問を年3回以上行って改善サイクルを確立したこと。授業の導入部分の工夫、ゴールの見える授業、まとめと振り返りの徹底、人間関係を含めた生徒指導などの授業のあり方の改善が行われたそうです。教えるのが上手な先生の教え方を効果的に他の先生に伝えていく仕組みができたといった話もありました。現場の感覚としては、特別なことはしていないそうですが、聞いていて自信を持っておられるのが良くわかります。当たり前にできるようにすること。これがやっぱり大事なんだと感じました。

○秋田県横手市

地域住民の声を直接行政に反映させるといった目的から地域づくり協議会が発足し、地域が独自に地域づくり計画を策定、予算要求を行って事業を実施する取り組みがあるとのことから地域づくり支援課の方に話を伺いました。

きっかけは市町村合併で、それまでの行政区での住民の声を反映してほしいという声から始まっています。実際には協議会間での温度差が大きく、計画自体も行政主導になりがちとのことで期待した効果は上がっていない様子でした。ただ、人口が集中していて住民が積極的な地域では住民主導でのまちづくりにつながっている部分もあるようです。地域住民の積極性や協議会の規模が制度の成否に関わってくると感じました。

○岩手県北上市

工業振興策と職員による業務改善改革実践運動について工業振興課と政策企画課の方から話を伺いました。

北上市は昭和初期からの取り組みによって工業高校の誘致や工業団地の整備による企業集積が進んだ場所です。近年はよりモノづくりのための人づくりに力を入れており、大学との連携や異業種連携の拠点づくり、小中学生向けのものづくり体験やキャリア教育の実施など積極的に取り組んでいます。海老名市でいう県産業技術センターなどへの積極的な投資やゲームを使った教育など特色のある取り組みは県央地域に位置する海老名市として参考になると思います。

また業務改善改革実践運動は、QC(品質管理)活動のようなもので、まず計画書作成、実施、報告。最終的には市民も参加できる場で審査・表彰も行っています。10年間継続してマンネリ化してきた点、参加する職員が固定化してきた点などが課題だとのことで、継続する難しさを感じました。